NLL政争43日、敗者だけの血みどろの戦い=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.08.02 14:09
文在寅(ムン・ジェイン)議員は43日の戦闘の中心に立っている人物だ。昨年の大統領選挙の時から続いている盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の北方限界線(NLL)発言についての攻勢を終息させるための勝負の賭けとして、「対話録閲覧」カードを持ち出した。彼の不適切な提案に、国会は対話録閲覧決議という国際的にも類例がない決定で応酬した。
無所属の安哲秀(アン・チョルス)議員は先月28日、「絶対に政治がしてはいけないことを、韓国外交にとって長期的に致命的な損害になる決定を、(与野党が)最初から同調してここまで進展させた」と批判した。文議員の勝負の賭けは、結果的にブーメランとなって返ってきた。むしろ史草失踪論議だけに新しく火をつけた。対話録作成と管理に責任ある地位にいた彼は、史草失踪問題について国民に説明も謝罪もしないでいる。
この過程で強硬論にブレーキをかけながら合理的な解決法を模索していくべき与野党の首長〔セヌリ党の黄祐呂(ファン・ウヨ)、民主党のキム・ハンギル両代表〕のリーダーシップ不在は、政局を強硬派が導く険しい強硬対決へと追い詰めた。黄代表に対しては党内から「姿が見えない」という指摘が出て久しい。先週末、突然に与野党代表会談を提案したりしたが響きは弱かった。キム代表も43日間、強硬派と穏健派の間で中心をとらえられなかったという評価を受けている。代表就任時は「革新する民主党」をつくるといったが結局、場外闘争を指揮する「街中の代表」になった。
国益も勝者も見えない消耗戦のみに乱舞している対話録政争の終わりはまだ見られない。ユン・ヨジュン元環境部長官は「セヌリ党が国政調査の異常な進行を招いたりしたが、それでも民主党が場外に出て行ったのは幅広い支持を受けにくいこと」としながら「NLL対話録の公開過程で、政治的に非常に困窮する立場になったために窮地から抜け出すための方法という認識を国民に与える」と指摘した。延世(ヨンセ)大学のイ・ヨンホ教授(政治学)は「朴槿恵(パク・クネ)政権がスタートして6カ月になり、具体的なビジョンを提示して政策成果を出さなければいけない時点なのに、これを後押しすべき与党が、NLL対話録イシューだけにはまり込んでいる」と批判した。
NLL政争43日、敗者だけの血みどろの戦い=韓国(1)