米国債格下げの余波がアジア株式市場に広がった８日、李明博（イ・ミョンバク）大統領は午前８時、首席秘書官会議を主宰した席で、「経済金融状況点検会議」を開くよう指示した。

２時間後の午前１０時１０分、朴宰完（パク・ジェワン）企画財政部長官、金錫東（キム・ソクドン）金融委員長、権ヒョク世（クォン・ヒョクセ）金融監督院長、金仲秀（キム・ジュンス）韓国銀行（韓銀）総裁が青瓦台本館に次々と集まった。玄オ錫（ヒョン・オソク）韓国開発研究院（ＫＤＩ）院長、金泰俊（キム・テジュン）金融研究院長、李成漢（イ・ソンハン）国際金融センター所長、ゴールドマンサックスのクォン・グフン専務ら民間専門家も出席した。

しかし青瓦台はを極度に言葉を控えた。１３０分間にわたり開かれた会議だったが、公開したのは李大統領の発言がすべてだった。「現在の状況は世界すべての国のサバイバルゲームだ。どの国も単独ではできず、国際協力が何よりも重要だ。当分は状況の展開を綿密に注目する必要がある。金融市場だけでなく、世界実物経済の動向も同時に見なければならない。企画財政部・金融委員会・韓銀などが随時集まり、動向を見守りながら必要な対策を適時に推進することが求められる。世界金融市場の流れから見れば、中東にお金が集まる。韓国の金融機関が欧州・米国に大きく依存しているが、今後は中東との協力も強めることを検討してほしい」という内容だった。

パク・ジョンハ青瓦台報道官は「政府当局者の一言一言が市場に及ぼす影響が非常に大きいため」と理解を求めた。「深刻な状況だと政府は判断しているのか」という質問に対しても、「市場に影響を及ぼすおそれがある」として答弁を避けた。

もちろん内部的には「米国はもちろん欧州・日本・中国に原油価格までがよくない。一つだけよくなくても厳しいが、５つが一斉に来た状況」（政府関係者）と危機感が強い。

しかし実物経済は悪くないとの判断もしている。この日の点検会議でも「韓国経済は巡航しているが、輸出依存度が高いだけに影響を受けるおそれがある。しかし長期的に大きな打撃を受けるとは考えにくい」という意見が優勢だったという。

青瓦台の関係者は「結局は米国市場がどうなるか、米国がどれほど成熟した対処をするかにかかっているのではないか」と述べた。