【コラム】トランプ氏のテストステロンと北朝鮮(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.11.15 16:44
このような北朝鮮の挑発は国際社会に非常に大きなストレスを与えるだろう。国連安全保障理事会は9月の北朝鮮の5回目の核実験に対する声明採択にかなり苦労した。中国が米国のあらゆる提案に反対したからだ。今後の6回目の核実験に対する安保理の立場整理も難航が予想される。北朝鮮に対する中国の制裁は4回目の核実験後の安保理制裁2270号の時、最高水位に到達した。時間の経過とともに中国は来年の第19回共産党全国代表大会を控えた国内政治に焦点を合わせている。また、米国との緊張感が高まる中、北朝鮮に圧力を加えることで生じる変数を警戒してきた。したがって今後は北朝鮮の挑発に対する安保理の反応に同意する可能性が低くなるだろう。米国と米国の同盟国は2国間制裁を通じて対北朝鮮圧力を高めるだろうが、これは北朝鮮を短期に変えることはできないだろう。オバマ大統領が残りの任期に北朝鮮に断固たる制裁を加える可能性も低い。
したがって北朝鮮が、トランプ氏が大統領に就任する来年1月20日以前に追加の挑発をする場合、我々はトランプ大統領が北朝鮮に対して論評は出すが、特別な行動はとらない場面を見ることになるだろう。トランプ氏は北朝鮮の難題を民主党の政策の失敗とし、自分のイシューに集中するはずだ。これは北朝鮮が核兵器をさらに完ぺきにしていく時間を稼ぐことを意味する。それも北朝鮮に寛大になっていく中国の傘の下でだ。