【コラム】習近平式「中国の夢」を警戒する=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.11 11:18
習近平国家主席の訪韓中の発言には、彼が北朝鮮より先に韓国を訪問した狙いが何かが鮮明に表れている。多くの専門家が指摘するように、彼は日米と中国の激しい力比べで、韓国を韓日米三角安保構図から切り離して中国側に立たせようとしている。彼の「韓国先訪問」と韓国での魅力攻勢は、乱暴な軍事大国への道を疾走する日本とその背後の米国を同時に狙ったものだ。米国が韓国と中国が警戒する日本政府の集団自衛権行使決定を直ちに支持したことも、習近平の韓国懐柔作業の切迫感につながっている。
習近平は2012年11月に国家主席に就任した直後、共産党政治局常務委員6人を同行しながら国家博物館の常設展示「復興の道」を参観し、彼が考える中国の夢に関して意味深長な談話を発表した。「中華民族の偉大な復興の実現が、近代以降の中華民族の最も偉大な夢だ。この夢には数世代の中国人の念願が凝集されている」。
「復興の道」展は、1840年の阿片戦争以来、中国人民が屈辱と苦難の中から立ち上がり、民族復興の道を実現した足跡を見せている。中国の夢は内容上、失われた清王朝の領土復活の夢だ。彼はソウル大の演説でも中国の夢を語った。彼は中国九華山に入寂した新羅の王子・金喬覚(キム・キョガク)、唐で官職に就いた崔致遠(チェ・チウォン)、壬辰倭乱当時の明の朝鮮支援、白凡金九(キム・グ)の中国での独立運動を一つひとつ取り上げ、甘い言葉で韓国人を懐柔しながら中国の夢を売った。丙子胡乱と韓国戦争(朝鮮戦争)当時の中国の介入で韓国統一の機会が失敗に終わった話を抜いたのは、あやしい歴史歪曲だ。