金正恩委員長の「歌爆弾」…五輪の祝典を揺るがす(3)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.17 14:54
北朝鮮の対南融和攻勢に対応する韓国社会の力も信じることができない。メディアは北朝鮮の隠れた意図や南北関係での含意よりは枝葉的な事案を取り上げる。芸術団実務協議の北側代表である玄松月牡丹峰楽団団長をめぐる報道が代表的だ。協議の場に持ってきた彼女のハンドバッグが2500万ウォン(約260万円)のHブランド品という推測性の記事は、該当会社が「我々の製品ではない」と明らかにしてハプニングに終わった。玄松月氏が金正恩委員長の恋人で出産までしたという話も末梢神経を刺激する。
しかし彼女が2012年3月に北朝鮮のテレビに登場した映像を見るだけでも「恋人説」はナンセンスであることを確認できる。当時客席に座っていた玄松月氏は司会者の勧めで舞台に上がる。臨月を迎えて韓服姿だった彼女は「息子を望むが産院に行ってみると娘だった」と話し、笑いが起こった。最高指導者の女性は徹底的に隠遁を強要される北朝鮮体制の特性を勘案するとデマであることはすぐに分かる。かつてあれこれと噂が広まったとしても、彼女が会談代表として出てきて平昌行きの引率メンバーとして議論されているのなら、もう一度検証してみる慎重さが必要だ。総合編成チャンネルの放送ではレギュラー出演している弁護士が北朝鮮の牡丹峰楽団について長広舌をふるい、犯罪専門家が玄松月氏のファッションスタイルを分析するなど、何でもありの雰囲気だ。