公演関係者10人による「安全不感症」の告白=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.21 10:20
客席70席規模、地下1階にあるソウル大学路(テハンノ)のA小劇場は出入り口が1つだ。「非常口」でもあるそのドアは、狭い階段によって地上につながっている。公演の全スタッフが「非常時にはスタッフの案内によって避難せよ」としたが、火事が起これば逃げる場所を探すのが難しいようだった。消火器も目につかなかった。建築法上、主な階段以外に脱出口が必要だが、脱出口は見られなかった。地下階や窓もない。現在公演中である作品には、マッチをつける場面が出てくる。万が一、間違って飛び火でもしたらどうなるだろうか。
韓国社会で、安全不感症はあちこちに隠れている。大型惨事が絶えなくても「まさか大丈夫だろう」という考えが蔓延しているようだ。多数の観客が制限された空間に集まる公演会場は特に危険だ。公演会場で日常的に発見される安全不感症の実態を、公演関係者10人の証言によって整理してみた。彼らは消防点検の強化、関係者の意識改善、関連法令の改正などが急務だと異口同音に話した。