【韓半島平和ウォッチ】中国の「強硬外交」には原則対応が上策=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.22 16:17
15年間にわたり中国の外交を担当した銭其シン元外相の著書『外交十記』には赤面するような話が出てくる。銭氏が1991年11月に訪韓した際、韓国の閣僚が夜11時ごろホテルの部屋に訪ねてきて、韓中国交正常化のための秘密連絡チャンネルを作りたいとして純金の鍵を贈ったということだ。銭氏は「政府間の接触がすでに始まったので別の秘密チャンネルを作る必要はない」と言って断り、純金の鍵は中国外務省に登録して保存中と書いている。当時、少なくない韓国側の人たちが国交正常化に寄与したいという考えを表明したという。歩調が合わない側には損害が生じるため決してあってはならないことだった。当時の中国経済規模が現在の3%ほどだった。世界2位の経済規模で国防費をロシアの3倍、日本の5倍支出する今の中国に同じ方法ですれば結果はどうなっただろうか。
今日の中国は攻勢的な軍事外交戦略で北東アジアとアジア太平洋地域を揺るがしている。2013年11月23日、いかなる事前予告もなく東シナ海に防空識別圏(ADIZ)を宣言したのもこうした流れの一環だ。中国に遺憾を表明したが、一度発表された措置が撤回されることはなかった。韓国政府は長い課題を解決することにし、外交的整地作業を経て12月8日に離於島(イオド)上空を含む新しい韓国防空識別圏(KADIZ)を宣言した。急激な状況変化に機敏に対応したのだ。ところが最近の中国軍用機の無断進入に見られるように宣言は第一歩にすぎない。