【コラム】「貿易2兆ドル時代」の礎はナノ=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.01.23 11:34
数カ月前のタイの洪水で最近パソコンを製造・組み立て販売する中小企業が少なからぬ被害を受けた。タイは世界2位のハードディスクドライブ(HDD)生産拠点だ。タイの工場が浸水の被害を受けるとHDD価格は一時3倍まで高騰し、物量を確保することができずPCをまともに生産することはできない状況まで起きた。現在HDDは東南アジアで主に生産される。だが、一時は韓国が製造の中心だったこともあって感慨も新ただ。このHDDが実は代表的なナノ技術の産物だ。数十ナノ領域に保存された磁気記録を正確に読み取る技術がHDDの核心であるためだ。ナノ技術がわれわれの周辺にどれだけ密接に存在するのかを確認できるような話だ。
ナノ技術はノーベル物理学賞受賞者のリチャード・ファインマンによって初めて提示された。1959年に米国物理学会で「底辺にはまだ豊富な空間がある」という題名で行われた講演を通じナノの世界を初めて紹介したのだ。いまから50年前のことだ。1ナノメートルは10億分の1メートルをさす。