OECD、韓国の成長率をまた下方修正…「最低賃金引き上げ緩和を」

OECD、韓国の成長率をまた下方修正…「最低賃金引き上げ緩和を」

2019年05月22日08時36分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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最低賃金の引き上げを掲げた旗
  経済協力開発機構(OECD)が韓国の今年の経済成長率予測値を0.2%引き下げて2.4%とした。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の「経済楽観論」とは対照的であり、安易な経済診断に対する批判が強まると予想される。

  OECDは21日、「経済見通し」を発表し、今年と来年の韓国の経済成長率をそれぞれ2.4%、2.5%と予想した。昨年11月にはそれぞれ2.8%、2.9%と予想していたが、3月に2.6%に引き下げ、今回また下方修正したのだ。これは6年ぶりの最低水準となった昨年の成長率(2.7%)はもちろん、政府の今年の成長率目標値(2.6-2.7%)よりも低い。

  OECDは「グローバル貿易鈍化による輸出減少、製造業構造調整などによる投資・雇用委縮などで成長が鈍った」とし「特に昨年がピークだった半導体景気が下降し、輸出にマイナスの影響を及ぼした」と診断した。2018-19年に最低賃金を29%引き上げで低熟練労働者の雇用増加が鈍り、昨年の雇用増加率が0.4%と2009年以降の最低水準になったという分析もした。

  OECDは韓国政府が解決すべき課題に「労働生産性」を挙げた。実際、韓国の労働生産性はOECD上位50%の国家労働生産性の半分水準にすぎない。OECDは「その間、低生産性を長時間労働で補完してきたが、週52時間勤務の導入や生産可能人口の減少などを勘案すると生産性の向上が必須」とし「特に製造業の半分水準であるサービス業の生産性および中小企業の生産性の向上が重要」と助言した。

  また「来年も財政拡大政策を持続し、通貨政策の緩和がなければいけない」とし「労働生産性の向上に焦点を置きながら、最低賃金引き上げ幅は緩和すべき」と勧告した。「さらなる最低賃金の大幅引き上げは雇用創出を縮小し、生産性の向上が伴わなければ韓国企業の競争力を低下させる」というのがOECDの診断だ。

  この日のOECDの発表は、「下半期には成長率2%台後半を回復するはず」「幸い、徐々に良くなる傾向」などという最近の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の経済診断発言とは距離がある。文大統領は「経済が成功に向かっている」という発言も繰り返してきた。主要経済関連機関はもちろん、国民が感じる現実ともかけ離れているが、公開的な席でこうした楽観論を繰り返し、経済状況を把握できていないという批判が出ている。企画財政部と国策研究機関の韓国開発研究院(KDI)も2カ月連続で「景気不振」診断を出している。

  金兌基(キム・テギ)檀国大経済学科教授は「最近、青瓦台は不利な経済指標には触れず、有利な指標ばかり浮き彫りにし、無理な楽観論を続けている」とし「財政拡大を通じた景気浮揚を念頭に置いているようだが、構造改革が伴わなければ浮揚効果はなく、国の負債ばかり増える副作用を招くだろう」と述べた。

  特に現在まで1-3月期の成長率を公開したOECD22カ国のうち韓国(-0.34%)は最も低い。にもかかわらず文大統領は昨年の年間成長率を基準に「30-50クラブ(1人あたり所得3万ドル以上、人口5000万人以上)国家の中では米国の次が韓国」と主張した。すでに野村総合研究所(1.8%)、ムーディーズ(2.1%)、LG経済研究院(2.3%)など国内外の機関は韓国の成長率予測を低めている。

  一方、OECDは世界経済の成長率も従来の3.3%から3.2%に下方修正した。米国(2.6%→2.8%)、ユーロ圏(1%→1.2%)など先進国は上方修正または維持だったが、ブラジル・インドネシア・アルゼンチンなど新興国の成長鈍化が影響を及ぼした。中国は従来の6.2%を維持した。OECDは世界経済の主要リスクに▼保護貿易主義▼ブレグジット(英国のEU離脱)関連の不確実性▼中国景気の減速―-などを指摘した。
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