【現場から】科学人材あふれるポーランドvs理工系辞退者が急増する韓国

【現場から】科学人材あふれるポーランドvs理工系辞退者が急増する韓国

2017年01月12日11時17分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  地動説で有名な16世紀の天文学者ニコラウス・コペルニクスがポーランド人だったとは知らなかった。そのコペルニクスの末裔であるポーランド人はいま「知識革命」の真っ只中であるという事実も新しかった。ワルシャワにグローバル企業の研究開発(R&D)センターが続々と集まるようになり、ポーランドが「欧州のシリコンバレー」として注目を集めているというニュースにも目がいった。

  韓国はどうだろうか。基礎科学を発展させる原動力は「知的好奇心」だ。昨年ノーベル生理賞・医学賞を受賞した京都工業大名誉教授の大隅良典氏は「オートファジー」の研究を50年間追いかけた。

  韓国は1年単位で成果を検証を受けている研究が数多くある。5000万ウォン(約490万円)未満という低予算の基礎科学政府指定課題が全体の80%を占める。専門家は知的好奇心を重視する風土が整わない限り、基礎科学分野の持続的な発展は難しいと口をそろえる。

  現実はそれほど簡単ではない。未来基礎科学分野を導く人材ですら毎年減少しているのが実情だ。共に民主党のイ・サンミン議員が教育部から提出させた「国公立大辞退者現況」によると、2013年4808人だった理工系辞退者は2014学年4869人、2015学年5518人に増加した。私立大学生まで加えれば、年間2万人に達する理工系学生が辞退を選んでいることになる。4日に訪韓したマイケル・コステリッツ米国ブラウン大教授(2016年ノーベル物理学賞受賞)は「目の前の成果よりは長期的な見識を持って科学分野を支援しなければならない」と指摘した。

  理工系の人材を確保したからといって彼らが産業界で活躍できる機会はそれほど多くない。韓国職業能力開発院が昨年発表した資料によると、自然系博士学位取得者のうち民間企業に就職するケースは14.7%(2015年)に過ぎなかった。工学系の44.1%に比べて低い数値だ。自然系博士学位取得者の民間企業就職率は26%(2012年)→18.2%(2013年)→18%(2014年)と年々減少する傾向にある。

  イ・ギミョン高等科学院物理学部教授は「科学をやれば教授にならなければならないという偏見が社会に蔓延している」とし「知的好奇心を基礎にした科学研究結果を市場でも十分活用していけるが、現実的に民間企業でこれを実現するのは容易でない」と指摘した。ある大企業人事担当者は「最近のように景気が厳しい時に、企業が真っ先に削る予算が研究開発(R&D)費」とし「収益を出さなければならない企業が長期的な見識を持って持続的に研究分野に投資するには現実的な困難が伴う」と付け加えた。

  韓国とは違い、中国は基礎科学分野投資に積極的に乗り出している。

  国際的な科学ジャーナル「ネイチャー(Nature)」誌が最近4年間で評点が大幅に上昇した世界100の大学・研究機関を選んだ結果、中国の大学と研究機関が40カ所に達した。上昇幅が最も大きい1位から9位まですべて中国の大学と研究機関が占めた。基礎科学強国に挙げられる米国(11カ所)と英国(9カ所)、ドイツ(8カ所)に比べても注目するべき数字だ。韓国は基礎科学研究院(11位)と蔚山(ウルサン)科学技術院(50位)の2カ所だけだった。

  基礎科学研究院のキム・ドチョル院長は「中国は経済の急成長を背に基礎科学に莫大な投資をしており、その結果が成果として現れている」とし「中国の高成長を導いた知的好奇心が新たな成長動力として循環している」と話した。

  ハ・ジョンヨン/経済企画部記者
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