【時視各角】韓国、南北交流だけに呆けている時か

【時視各角】韓国、南北交流だけに呆けている時か

2018年04月17日11時14分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  性急な南北和解ムードが世界中にあふれているような感じだ。韓国の政界はもちろんのこと、言論の関心からも韓半島(朝鮮半島)先制攻撃説などは春の雪が溶けるように消えた。祭りの雰囲気一色だ。

  そうするうちにハッと頭をかすめる疑問。「ん?それで北核の解決は?」。なんと、一歩も進展していないではないか。今でも北朝鮮地下バンカーではウラン濃縮器が休む間もなく稼働していることだろう。

  今、韓国社会は北核危機が終わったような集団錯視の沼に落ちている。核問題解決の後に推進されるべき南北交流が洪水状態だ。今月初め、都鍾煥(ト・ジョンファン)文化体育観光部長官が平壌(ピョンヤン)を訪問して切ったカードだけでも何枚あるだろう。ソウルと平壌のサッカーチームが試合を行う「京平サッカー大会」の復活、アジア競技大会合同入場に民族語(キョレマル)大辞典編纂(へんさん)、満月台(マンウォルデ)共同発掘の提案があった。京畿道(キョンギド)団体長の候補はそろって第2開城(ケソン)工業団地の設置を約束している。金正恩(キム・ジョンウン)も「秋にソウルで公演をしよう」と積極的だ。

  平和的南北交流はもちろん望ましいことだ。だが、北核問題が解決してからでも全く遅くない。前後が間違っているうえ、間違え方も半端なことではない。12日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が諮問団と会った席で「米朝間の非核化合意が履行されてこそ南北関係を解決することができる」と、自制要求を含んだ発言をしたのはよほどのことだ。幻のような錯覚に陥り、私たちはワシントンに漂う重要な流れを見逃している。12日、マイク・ポンペオ国務長官候補に対する上院人事聴聞会で見えた不吉な兆しのことだ。

  国内では黙殺されたが、外国メディアはポンペオが米朝首脳会談のターゲットを米国に対する脅威除去だけに合わせている点に大きく注目した。会談の目的に対する質問に、ポンペオは「北朝鮮が核兵器で米国を威嚇することを完全に中断させること」と断言した。だが、ここには当然含まれるべきだった同盟国安保に対する言及が抜けていた。これを察知したのか、コリー・ガードナー共和党上院議員は「北朝鮮の非核化だけが今回の会談の唯一の目的か」と聞き直した。するとさらに直接的な回答が返ってきた。「同盟国の韓国・日本に戦略的抑止力を提供し続ける必要はあるが、今回の会談の目的は米国に対する威嚇を解決すること」だと。自国の国益のためには同盟国安保もある程度犠牲にしうるという内容にも聞こえる。

  このような自国中心主義的な安保思想はトランプ外交の核心だ。実際、トランプ政府は昨年初めから「北朝鮮核兵器が米本土を威嚇する状況には絶対させない」という立場を明らかにし続けている。だが、同盟国の安全保障はマジノ線に含めなかった。

  このようなことから、17日に訪米する安倍晋三首相はトランプに「北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)だけ除去することは日本に何の意味もないから、中・短距離ミサイルもなくしてほしい」と要請するという。

  では韓国はどうなのか。このような危険な発言が次々と出ているにもかかわらず、これといった動きがない。「核兵器は韓国ではなく米国に向かったもの」という北朝鮮の主張を額面通り信じていなければできないことだ。かえって米国内の韓半島専門家が韓国の心配をしているほどだ。彼らの予想通りなら、米朝会談でトランプは北朝鮮のICBM開発を中断させる線で妥協する可能性が高い。これは北核を事実上、黙認することだ。韓日が北核の脅威にさられていても、トランプ政府は大きく意に介さないということだ。韓国の安保が「スケープゴート」になる最悪のシナリオだ。

  北朝鮮の平和攻勢が時間稼ぎ用か、でなければ真の平和共存への決断なのかはしばらく様子を見なければならない。それても、北核をどのようになくしていくべきか、全ての知恵を絞り出すべきこの局面に、政府が南北交流だけに没頭していてはダメだ。シャンパンを開けるにはあまりにも早すぎる。

  ナム・ジョンホ/論説委員
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