【コラム】高地はすぐそこなのに…=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.19 10:08
その理由として世界経済沈滞、高齢化、家計と企業の負債などが挙げられている。しかしこれよりさらに重要な原因は最近の企業家の意志とマインドではないかと考える。成長の根本要因は企業家精神と制度だからだ。制度経済学の説明がそうだ。同じ資本と技術を持ってもある国は栄えある国は滅びる。韓国がそうだった。資本と技術がない国が資本は借りて、技術は模倣して今日の韓国を作った。だが、いまは? 規模を拡大しようとする意志とマインドが不足している。企業家精神が失われたという証拠だ。制度経済学によるとその結果は低成長だ。韓国も5年連続で年平均2%台の低成長から抜け出せない。
むかしの企業家は安住しようとする気持ちがなかったのだろうか。LGグループ創業者の具仁会(ク・インフェ)会長は50年代初めにクリーム化粧品とプラスチックのくしで大金を稼いだ。すると悩みになったようだ。「(ここで止まって)実利を得て幸福も見つけるなら世の中心配なく生きていくことができる」と考えた。しかしすぐ気を取り直した。「行くところまで行ってみよう。それが事業をする人たちに負わされた羈絆であり召命だ」(LG、『一度信じたらすべて任せろ』、2004年)。LG電子を設立した背景だ。