燃料1グラムで石油8トンのエネルギー…韓国が主導する「人工太陽」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.19 15:34
先月29日、フランス南部の小さな都市カダラッシュの国際核融合実験炉(ITER)工事現場。厚さ1.5メートルのコンクリート壁が鉄筋を細かく含んで直径30メートルの円を描き、地上4階の高さまで築かれている。高さ60メートル以上のタワークレーン3基が忙しく資材を運ぶ。巨大なコンクリート円筒形の構造物の下は核融合実験炉の一種「トカマク」が入る場所だ。工事現場付近には韓国から到着したばかりの真空容器などで実験炉を組み立てる工場が、その右側には実験炉に冷却材として入る氷点下268度の液体ヘリウムを作る世界最大の工場が建っている。サッカー場60個分の60万平方メートル(約18万坪)の敷地に建設中の核融合実験炉のほかにも、加盟国から派遣された約800人が勤務するITER国際機構本部や研究棟があった。
核融合発電は「究極のエネルギー」と呼ばれる。燃料は事実上無限であり、環境にやさしい。核融合発電の燃料の一つの二重水素は海水から、三重水素はリチウムを利用して確保できる。このように得た核融合燃料1グラムは石油8トンに該当するエネルギーを生産する。電気料金の心配はしなくてもよい。地球温暖化を招く温室効果ガスのような公害もない。また「核」といえば放射性物質や爆発などの危険を連想させるが、核融合発電は原子力発電とは違って安定的で、放射性物質もほとんど出さない事実上のクリーンエネルギーだ。開発に成功すれば、人類の代表的な難題であるエネルギーと地球温暖化問題を一度に解決し、「脱原発」も可能だ。