盧前大統領640万ドル疑惑…“歴史の秘密”となって封印
検察は12日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の収賄疑惑事件について「公訴権なし」として内査を終結したことを明らかにした。具体的な捜査の内容は公開しなかった。捜査着手の経緯と経過だけ簡単に説明した。検察は「公訴権なしという処分を下す際、通常、具体的内容は明らかにしない」とし「参考人の私生活と名誉が毀損される恐れが高く、捜査内容を公開しないことにした」と述べた。盧前大統領に対する捜査内容は“歴史の秘密”として封印されたのだ。
◆永遠の謎となった640万ドル疑惑=盧前大統領に対する捜査は昨年12月に始まった。朴淵次(パク・ヨンチャ)前泰光実業会長が盧前大統領の長男建昊(ゴンホ)氏と義甥ヨン・チョルホ氏に500万ドルを渡したという情報を検察が確保したのだ。今年2月には 100万ドルが追加で盧前大統領側に渡った情況も捕捉された。検察はヨン氏が500万ドルを送金された口座の開設者であることを確認した。盧前大統領は4月7日、夫人の権良淑(クォン・ヤンスク)氏が朴前会長から100万ドルを受けとった事実を認めた。
検察捜査はこのときから緊迫しはじめた。4月30日、盧前大統領が召喚調査を受けた。盧前大統領は容疑を否認した。捜査チームは先月12日「朴前会長が盧前大統領の娘静妍(ジョンヨン)氏に40万ドルを送金した」と発表し、盧前大統領を圧迫した。静妍氏は送金された40万ドルを米国ニュージャージーの住宅の契約金の一部に使ったと供述した。検察はこの金が契約金ではなくアパートの売買残金である可能性があるとみた。静妍氏が破ったと述べた契約書の写本も確保しようとした。中央捜査部は640万ドルが盧前大統領に渡った包括的わいろだと見たのだ。しかし先月23日、盧前大統領の逝去で捜査は中断。盧前大統領側が受けとったと認めた640万ドルの使用先などは未確認のままとなった。