<疲れた人脈社会、韓国>(上)一日にSNSメッセンジャー500件
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.19 08:21
昨年まで大企業の広報部署に勤めていたキム・ソヒさん(女性)は「偏平足(顔が広いこと)」で知られた。「人が財産」という考えでワインの集まりを組織し、愛犬関連サイトも開設して活動しながら500人余りの人脈を維持した。そのうちに正反対の生活を送ってきた男性と結婚して会社もやめた。キムさんは「一日に多いと4回も結婚式に参加し、帰宅しても上司が呼べば化粧を直して飛び出していた生活が正常ではなかったことを悟ることになった」と話した。
中堅出版企業の営業職で働くキムさん(35)のメッセンジャー「カカオトーク」の友人は955人だ。一日500件前後のメッセージをやりとりするが、ランチはコンビニ弁当やカップご飯など1人で間に合わせる。キムさんは「職業の特性上やむを得ず人に多く会っているが、せめて昼休みだけでもこれは避けたい。関係を結ぶことにあまりにも疲れて結婚もしないつもり」と話した。
韓国社会のあちこちで関係を結ぶことから始まる疲労症を訴える人が増えている。特に2010年を前後してソーシャルネットワークサービス(SNS)の急速な拡張により私的関係を結ぶことが加速し、光対話する過程で副作用も生まれている。専門家たちは「オンライン・オフラインの区別なしに幅広くなることに反比例して関係の深さは薄くなるという『関係拡張の逆説(英国の文化人類学者ダンバーの法則)』が現実にあらわれている」と解釈する。