在米歌手のユ・スンジュン（３８）がビザ発行拒否取り消し訴訟を起こした事実＜中央日報１１月１８日付「米国国籍歌手ユ・スンジュン『私は在外同胞』　韓国ビザ発行訴訟」記事＞が伝えられると、オン・オフライン上では激しい賛否論争が展開した。

この訴訟でユ・スンジュンの代理をしている法務法人「世宗（セジョン）」側は１８日、訴えを起こした理由などについて公式立場を発表した。世宗関係者は「韓国政府がユ氏のビザ申請を理由も知らせず拒否していることは一生入国を禁止するという意志として見るほかなく、やむを得ず司法手続きを通じてその不当性を争うことになった」と説明した。

この関係者はまた「兵役忌避に関連した非難は相当部分が誤った事実関係に基づいたもの」としながら「満身瘡痍の名誉を最低限の人間の尊厳性を維持できるくらいには回復しようするもの」と伝えた。引き続き「大韓民国の歴史上、外国市民権取得を兵役逃れと断定して永久に入国を禁止した事例はユ氏が唯一だ」とし「大衆の評価で過ちに対する相応の代償を受けることができるにもかかわらず、一生入国を禁止するのは過度な人権侵害」と主張した。

ユ・スンジュン側の呼び掛けにもかかわらず、インターネット上ではビザを発行してはいけないという世論が優勢だった。中央日報が実施したインターネット世論調査には１８日午後４時５０分現在で５８４０人が参加している。このうち、ビザ発行に「賛成」は７９８人（１４％）、「反対」は５０４２人（８６％）に達した。反対側は「法問題に先立ち国民感情がこれを容認することはできない」（ＪＩＮＢＯ＊＊）、「何がよくて訴訟までするのか」（Ｋｊｃ８）等のコメントが主流だった。半面、「もう許してあげたら」（イ＊チョル）、「ビザ発行拒否は世論の顔色をうかがう行政の典型」（ｐａｒｓｏｎ＊＊）　などの反応も一部上がった。

論争が過熱すると関連部署も説明に出た。兵務庁関係者は「ユ氏は兵役忌避目的で米国国籍を取得した米国人」としながら「入国禁止解除と国籍回復は不可能だという立場に変わりない」と話した。法務部も「ユ氏に対する入国禁止解除や国籍回復は考慮していない」と明らかにした。

国会に提出された「ユ・スンジュン防止法」の通過についても関心が集まっている。海軍参謀総長出身であるセヌリ党の金盛賛（キム・ソンチャン）議員が今月１０日に代表発議した在外同胞法改正案だ。改正案によると、すでに兵役が免除されているか兵役を完了していない者が外国市民権を取得して国籍を失えば、自動的に在外同胞として在留する資格が制限される。現在は韓国国籍を喪失して外国市民権を取得したとしても、それが「兵役忌避目的」と認められない限り在留資格は制限されない。金議員は「兵役忌避目的は立証が難しくて実効性が落ちると見たため」と改正案の提出理由を説明した。ユ氏が起こした訴訟はソウル行政法院行政１部（部長イ・スンテク）に配当された。