「人が集まれば中国を離れる話」 憂鬱な北京・上海の韓国人タウン
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.23 10:42
ファッション商品流通業に従事してきた50代の男性カンさんにとって中国上海は第2の故郷でありチャンスの都市だった。10年ほど前に国内で事業に失敗したカンさんがかばん一つ持って到着し、再起に成功したところが上海だ。そのカンさんが上海を離れて来月から事業の拠点をベトナムのハノイに移す。21日に会ったカンさんは「昨年夏から客が途切れて売り上げが減ったが、今も回復の兆しが見えない。主な客だった現地韓国人が急激に減っているからだ。常連客に連絡してみると、多くの人がベトナムに移った状態だった」と決心の理由を説明した。
上海は韓中国交正常化初期のチョコパイや辛ラーメンから最近の化粧品にいたるまで、「チャイニーズドリーム」の成功神話を築いてきたところだ。中国進出の第一線に立つというプライドが特に強かった上海在住の韓国人だが、最近は人が集まれた「脱上海」の話が必ず出てくるという。現地の韓国人新聞「上海ジャーナル」にはハノイやホーチミンのアパート広告が掲載され、旅行会社は韓国人を集めてベトナム市場調査ツアーをしている。物流会社で働くSさんは「自動車関連会社を除いたすべての職種が中国を離れている」と話した。
閔行区虹泉路一帯の韓国人商圏は壊滅直前の危機だ。いくつかの支店を出すほど繁盛していた「チョンサマート」は先月、巨額の負債を抱えて閉店した。21日夜に見回った100店以上の飲食店は、座席が3分の1以上埋まっている店がほとんどなかった。「商店譲渡」の案内文を貼っている店も目立つ。ある飲食店のチェ・ジェヨン社長は「2002年に中国に来たが、今が最も厳しい時期」とし「以前にも不景気はあったが克服が可能だった。今は個人の能力で乗り越えるのが難しいほど」と話した。