朴大統領はただＡＰＥＣ事務局との書面インタビューでは「韓国は域内の開発途上国に自由貿易協定（ＦＴＡ）交渉経験を共有する能力強化事業を実施しているが、こうした努力はＦＴＡＡＰ実現に障害要因と指摘されている先進国と開発途上国間の交渉力格差解消に寄与するだろう」として地域経済統合に対する意志を示した。

◇韓国・カナダ首脳会談＝朴大統領はこの日カナダのトルドー首相と首脳会談を行った。会談場に先に入った朴大統領が握手を求めるとトルドー首相は両手を差し出しあいさつした。朴大統領は「首相のリーダーシップでカナダがリアルチェンジを成功裏に成し遂げるように祈っている」と述べ、トルドー首相は「トルコ（Ｇ２０首脳会議）でも言葉を交わしたがこうしてしっかりと座って話す機会があり感謝する」と答えた。両国はＦＴＡ履行促進に向け共同委員会などを来年上半期に開催する案を推進することにした。

朴大統領は続いてフィリピンのアキノ大統領との首脳会談でフィリピンでの韓国人殺害事件に対する懸念を表明した。アキノ大統領は「韓国国民が密集した地域を中心に保護措置を取ってきたが今回の事件を契機に保護措置を全地域に拡大することを検討していこうと考えている」と答えた。朴大統領はまた、２８億ドル規模のラグナ湖岸高速道路建設など総額１９５億ドル規模のインフラ事業への韓国企業の参加を要請した。

ＡＰＥＣ加盟２１カ国は首脳会議共同宣言文の草案にフランス・パリを狙った「イスラム国」（ＩＳ）のテロと関連、「すべての形態のテロリズムを強く批判し、テロリズムが自由で開放された経済を後押しする基本価値を脅かすことを許容しないだろう」という内容を盛り込んだ。


＜ＡＰＥＣ＞米中が経済ブロックめぐり神経戦…ＦＴＡＡＰへの言及避けた朴大統領（１）