【社説】度を超えた公職の綱紀弛緩、大統領が正さなくては=韓国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.07.24 13:18
行政権力を牽制しなければならない国会議員も話す言葉がない。セヌリ党有力議員の崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)議員、尹相ヒョン(ユン・サンヒョン)議員は4月13日の総選挙を控え非朴系キム・ソンフェ元議員に「大統領の意向」をうんぬんし選挙区変更を促した事実が明らかになった。当時のヒョン・ギファン青瓦台政務首席秘書官まで加勢し金元議員を圧迫したことが確認された。こうした通話内容が公開されこれまで「公認に一切関与したことはない」と叫んできた実力者の抗弁が真っ赤な嘘であったことが明らかになった。
SNSとスマートフォンの発達で秘密がない社会になった。国民が公職者の一挙手一投足を手の平を見るよう見られるようになった。野党や非主流を脅迫して口をふさいできた旧時代的政治工作も録音記録ひとつで崩れている。IT技術の発展で社会が急速に民主化・透明化された結果だ。だが公職者だけはこうした変化を悟れないまま「官」が権力を独占した昔と変わらない認識の中に住んでいる。こうした誤った特権意識を自ら直さない限り公職社会の逸脱行為は根絶されない。表面に現れた逸脱行為だけが問題なのではない。業務処理を先送りして上司の表情だけ見る伏地不動も深刻だ。出す対策ごとに二番煎じ、三番煎じのつぎはぎの政策であることが現れ世論の叱責を受けている経済官庁が代表的だ。