◇急激に落ちたパス成功率

不振は記録にも表れている。朴智星のウェストハム戦のパス成功率は７３％にとどまった。１１回のうち成功は８回。ボールを受けた回数も２０回に終わった。プレー時間（５５分）が短かったとはいえ、以前の試合に比べて大きく落ちる。得意のインターセプトとタックルは一度も成功しなかった。「印象的な活躍が見られなかった」という評価を受けた直接的な理由だ。

朴智星は今季、ノリッジ・シティ戦（１－１引き分け）を除いてほぼ９０％のパス成功率をマークしていた。１５日のチェルシー戦では４２回のうち３８回も正確なパスをつないだ。強豪チェルシーを相手に０－０の引き分けに持ち込むのに大きく寄与した。その前のマンチェスター・シティ戦（１－３負）でも９０％のパス成功率（４４／４９）をマークした。その朴智星も変化が大きいＱＰＲ選手層のため揺れている。

◇入れ替わり激しいベスト１１

こうしたスランプは朴智星個人だけの問題ではない。根本的な原因は変化が大きい選手層だ。朴智星は今季初め中央ＭＦでプレーした。しかしレアル・マドリードからエステバン・グラネロ（２５）が加わったことで、左サイドに移った。

先発メンバーも朴智星を除いた１０人がすべて変わり、パートナーとなる左サイドバックはこの３試合でずっと変わっている。チェルシー戦まではマンチェスター・ユナイテッド（マンＵ）から一緒に移籍してきたファビオが入っていたが、トットナム戦で負傷したため、ウェストハム戦ではセンターバックのクリント・ヒル（２４）が代わりに入った。ヒルはファビオに比べて攻撃参加が少なく、朴智星が孤立するケースが増えた。ＱＰＲの左サイドの攻撃が機能しない理由だ。


＜サッカー＞パス成功率９０％から７３％に下落　朴智星に何が…（１）