韓国の辛味を象徴する唐辛子が、壬辰倭乱(イムジンウェラン=文禄慶長の役、1592~1598年)当時、日本を通じて入ってきたという通説とは違い、それ以前の朝鮮初期に韓半島に存在したという主張が提起された。
韓国食品研究院のクォン・デヨン博士チームと韓国学中央研究院のチョン・ギョンラン責任研究員は、韓国食品研究院が18日に発刊した季刊誌『韓国の味・ハンオル』で、唐辛子の日本伝来説を古文献分析を通じて否認する研究結果を発表した。
唐辛子の「日本伝来説」はイ・ソンウの『高麗以前の韓国食生活史研究』(1978年)で紹介されて以降、通説として受け入れられてきた。このため壬辰倭乱以前のキムチは唐辛子が入っていないキムチしかなかったといわれてきた。今回の研究結果によると、世宗15年(1433年)の文献である『郷薬集成方』、世祖6年(1460年)に発刊された『食療纂要』にコチュジャンを意味する“チョジャン”(椒醤)という単語が出ている。