【コラム】金正恩委員長には核兵器より恐ろしい脱北者(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.16 15:30
平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)を控えて南北間に対話の雰囲気が形成されている。先週の南北高官級会談に続き、昨日は北朝鮮芸術団の訪韓公演のための実務協議が開かれた。南北対話が朝米対話につながり、北核問題解決の転機になることを心から望むが、そのような期待は正直いって無理があるだろう。王朝体制を守るために作った「魔法の指輪」を王が自ら捨てる可能性はほとんどないと見るべきだ。
北朝鮮は繰り返し「わが民族同士」を強調する。外国勢力に依存する事大主義的な姿勢から抜け出し、我々の問題を我々で解決しようということだ。良い言葉だが、これほど矛盾した言葉もない。いま外国勢力を引き込んでいるのは北朝鮮自身だ。核とミサイルで周辺国はもちろん太平洋の向こうの米国まで威嚇しながら「外国勢力排撃」を主張するのは話にならない。「わが民族同士」に誠意を込めるのなら核兵器から放棄しなければいけない。その後に韓半島問題の自主的解決を叫ぶのならまだ分かる。
そのような可能性はほとんどないため、我々は他の方策を講じなければいけない。遠くを眺めて北朝鮮住民の心をつかむ方向へ進む必要がある。「タルタルタル」を見て出した結論だ。核に関係なく、北朝鮮の住民に対する人道的支援はするべきだろう。韓民族の未来を考える我々の心が北朝鮮の住民の心に届くようにしなければいけない。「一方的に与えるという」批判を避けながら、北朝鮮住民を助ける方法を見つけることが求められる。北朝鮮の軍人に向かうコメも大きく見れば北朝鮮住民のためのものだ。