韓国、職場の性平等指数がアジア最下位水準…依然と存在する「ガラスの天井」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.10.19 14:46
マッキンゼーは「職場の性平等」で不平等が大きい分野としてまず「女性役員の比率」を挙げた。韓国では女性役員は男性10人に1人(10.6%)で、北米やオーストラリア(73.6%)の7分の1にも及ばない。女性会社員が頑丈な「ガラスの天井」を突き破って企業の役員に昇進するのがそれだけ難しいということだ。韓国の女性の専門職数が男性に比べて83%と高いほうであることを勘案すると、その深刻性は明らかだ。
また、女性の賃金は男性の42.7%に過ぎず、無給労働時間は男性の5倍(女性に対する男性比率18.9%)を越える点も深刻な問題として指摘された。女性が家庭で育児・家事を担当するのが一般的で、働いていても生産性が低い職群で働いているケースが多かったためと分析される。マッキンゼーは「社会での性平等」では政界において女性の比重(男性に比べて16.2%)が低いという点を問題にした。西欧は48.6%だ。
性差別の解消は人権の改善だけではなく経済的効果も期待される。女性は世界生産可能人口の50%を占めるが、世界の国内総生産(GDP)寄与度は37%に過ぎない。マッキンゼーは経済・社会的に完全な性平等を実現すれば、追加で得られる経済効果が2025年には最大28兆ドル(約3165兆円)に達すると分析した。昨年の米国・中国GDPを合わせた規模に肉迫する。女性の経済力が高まれば新たな消費市場が開かれて単純業務を行っていた女性労働を生産性の高い雇用にシフトさせて創出する付加価値も大きい。特に老齢化が急速に進んでいる国では女性の経済活動参加が労働力の確保に役立つ。