「破壊的革新の時」…注目される李在鎔とティム・クックのリーダーシップ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.10 11:42
世界のIT市場が中国の新鋭IT企業の急浮上で新たな転機を迎えている。IT業界の2大企業でライバルであるサムスンとアップルを率いるサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長とアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)のリーダーシップが改めて注目されている。スティーブ・ジョブズと李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長のスマートフォン競争が第1ラウンドだったとすれば限界に達したスマートフォン市場を跳び越える「ポストスマートフォン時代」を開かなければならない李在鎔とティム・クックの競争は第2ラウンドだ。
「『破壊的革新』をすぐに実行しなければならない時です」。サムスンが市場の期待を下回る第2四半期業績を発表した翌日の9日、サムスンの最高経営陣が水曜社長団会議で聞いた講演のテーマはよりによって「先導的企業が体験することになる危機」だった。この日演説者として出た延世(ヨンセ)大学のイ・ホウク経営学科教授は、「スマートフォン産業も自動車産業の前轍を踏むことになる可能性が大きい。業界1位だったゼネラルモーターズ(GM)はトヨタの追撃に油断し、レクサスという高級セダンが発売されてから完全に主導権を奪われてしまった」と指摘した。ギャラクシーSシリーズで市場トップのアップルに速いスピードで追いついたが、レノボ、小米、ZTEなど中国企業の激しい追撃を受け収益性が悪化したサムスンの境遇と似ている事例だった。
8日のサムスン電子の業績発表後、外信は「サムスンの未来」を本格的に取り上げ始めた。フィナンシャルタイムズは9日、「サムスンの戦略はこれ以上“スマート”ではない」と評価した。ブルームバーグは「サムスンの技量を上回るほど小米やレノボのような中国企業の製造能力は大きく改善された」と評価した。冷酷な評価の末に市場が注目する人は李在鎔副会長だ。李健熙会長の入院が2カ月を過ぎ、事実上李副会長はグループの構造調整を指揮しサムスングループ全体をリモデリングしているためだ。