雪がお金だ…観光商品開発に成功した日本の辺境地の村(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.02 10:51
日本政府は誘致目標を立てながら山間奥地に注目した。自ら訪ねてくる大都市よりも山間奥地に観光客を引き込んでこそ新たな顧客を生み出せるという発想からだ。
これに合わせて地方自治体は、外国の観光会社を相次いで招いて商品体験会を開きながら戦略的な海外マーケティングに乗り出した。この過程で障害になる規制は全て緩和した。料金規制を緩和して奥地のアキレス腱である交通の便の改善から強化した。
日本の中部地域の大手運送企業である名鉄は、1万1160円のバス料金を7000円に下げて3日間使うフリーパスを開発した。フリーパス1枚あれば名古屋の中部空港から高山~白川郷~金沢~富山を運行するノンストップ高速バスを無制限に利用できるようにした。
地方自治体は国際化を強化した。高山市のホームページで観光情報は12言語で紹介されている。2014年8月からは外国人観光客のために市内にWi-Fiを敷いた。「スローライフ」になじんでいる旅館でも、外国人観光客の需要を考慮してWi-Fiが相次いで開通している。
4代続く旅館「穂高」の新張洋さん(57)は「円滑な顧客サービスのために伝統を打ち破ってWi-Fiを設置し、外国人(韓国人)従業員も採用した」と話した。
自然を活用した辺境地の観光は、バブル経済後は開店休業状態だったスキー場をキャッシュカウ(cash cow)へと脱皮させている。雪道トレッキングが代表的だ。雪が降らない中国の観光客はもちろん台湾・シンガポール・香港・マレーシアのような東南アジアの観光客にとっては幻想的な体験だからだ。
ロープウェイに乗るのに2200円とスノーシューを履いて行うトレッキング体験に4000円かかるが、頂上で絶景を楽しもうとする観光客の足が絶えない。
日本の果敢な免税政策は山奥の辺境地でも経験できる。山岳トレッキングを体験して旅館に戻って売店で酒(日本の清酒)を購入すればその場で事前免税を受けられる。わざわざ免税店に行かなければならない韓国とは比較できないほど便宜性が高い。消費税が商品代金の8%なので、顧客にとっては「トクテム(良い物を手に入れるという意味)」という印象を与える。
ソウル市観光協会のチョ・テスク国外委員長は「私たちも地域ごとに特色ある韓国特有の見どころや食を見つけ出さなければならない」と話した。
雪がお金だ…観光商品開発に成功した日本の辺境地の村(1)