【コラム】「円安空襲警報」の真実(1)

【コラム】「円安空襲警報」の真実(1)

2013年12月17日17時26分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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金光起(キム・クァンギ)中央日報経済研究所副所長
  今からちょうど1年前。日本の「円安」の襲撃を知らせる空襲警報で騒がしかった。安倍晋三首相の野心に充ちたアベノミクスに最も緊張したのが韓国だった。円安に伴う輸出鈍化の憂慮のためだった。この1年を見てみれば、韓国企業は円安の危機を次第にうまく克服した。今年の韓国の貿易黒字は430億ドルで史上最高を記録する見通しだ。自動車のような一部業種で日本製品に押されて採算性が悪くなったりしたが、電気・電子などさまざまな業種で競争力を守った。韓国は特に中国市場から日本を締め出して初めて輸出1位国になった。

  韓国がうまくやったが、日本はあまりにもできなかった。20%以上円安が進んだが、日本企業はこれを投資や製品革新・マーケティングの好機に活用できなかった。ただ増えた純益にだけ安住するケースが多かった。日本企業が積んだ現金は何と450兆円にも増えたが投資をほとんど増やさず賃金もせいぜい0.1%だけ引き上げた。

  ◆アベノミクス1年、気が抜けた日本経済

  最も大きな問題は、自信欠如と構造改革に対する不信だと英国フィナンシャルタイムズ(FT)は指摘した。日本企業は2000年代中盤、瞬間的に円安の好時期が訪れたときに国内投資を大幅に増やしたことがある。ソニーやシャープ・パナソニックなどが先頭に立った。だが続けて再び円高が到来し、韓国と中国企業らに技術優位まで譲って結局は生産ラインを相当部分閉鎖してしまった。そのような傷のためなのか「現金が最高」という保身主義に陥っているということだ。

  政府の責任も大きい。安倍首相は自身の経済政策を3本の矢に例えた。お金の無制限な印刷(量的緩和)、財政支出拡大が最初と2本目の矢だ。2本の矢は標的の中心にささってそれなりの効果を出した。物価が年1%ラインに上がったし円安も急速に進んだ。株価が50%も上がり消費心理もそっと頭をもたげた。しかし3本目の矢は空に飛んでいった。安倍首相の「成長戦略」だ。彼は「各種の規制を撤廃して市場を自由化する構造改革によって、日本を世界で最も起業しやすいところにする」と大言壮語した。「しかし今それを信じている人は誰もいない」とFTは報じた。絡み合った利害関係者の抵抗、そこに巧妙に便乗して大きな政府を維持しようとする官僚主義、声高な地元地域の請願者らを前に、無気力な政界が安倍首相を座り込ませた。終身雇用伝統の硬直した労働市場も乗り越えるのが難しい障壁だった。

  (中央SUNDAY第353号)

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