「人工知能（ＡＩ）と人間が読解力を競ったら－－」。映画の中で描かれそうなことが実際に行われた。勝者はＡＩだった。

１４日（現地時間）、ブルームバーグは中国アリババグループ（以下、アリババ）が開発したＡＩが米国スタンフォード大主管の読解試験で人間よりも優れた成績を出したと報じた。自然言語処理を基盤とした読解試験でＡＩが人間を上回ったのは今回が初めてだ。

当初、スタンフォード大は５００件を越えるウィキペディア文書を参照して１０万個の質問を作った。

アリババのＡＩがこれらの項目を解いて出した成績は８２．４４点。過去に人間が出した最高の成績（８２．３０４点）を０．１点ほど上回る点数だった。

その翌日、マイクロソフト社（ＭＳ）のＡＩも同じ試験を行って８２．６５０点を収めたが、すでにアリババのＡＩが人間に勝利を宣言した後だったとブルームバーグは伝えた。

アリババ研究所・自然語処理首席科学者の司羅氏は「ＡＩは『雨はなぜ降るのか』というような質問にも非常に正確に答えることができる」とし「十分な読解力を備えたＡＩは顧客サービスや博物館案内、患者の質問に対するオンライン回答などの業務に投じることができる。人間固有の領域と見なされていた業務を少しずつ引き受けていくことになるだろう」と説明した。

中国政府は昨年７月、ＡＩ関連産業を１兆人民元（約１７兆円）規模に育てていく「次世代ＡＩ発展計画」を策定した。２０３０年までにＡＩ最強国になるという目標だった。すでに自国の清華大や米スタンフォード大の卒業生が設立したＡＩチップセットのスタートアップ「ＤｅｅＰｈｉ　Ｔｅｃｈ」などに多くの予算を投資してきたと同メディアは伝えた。

中国はＡＩ人材確保にも乗り出している。自国の大学から輩出され、米国や中国のＩＴ企業に採用されるＡＩアルゴリズム開発者数は毎年増加傾向だという。

彼らに対する待遇も破格的だ。米ロチェスター大のＪｉｅｂｏ　Ｌｕｏ教授は「米国のＩＴ企業は実力派研究者を採用した後、毎年５０万ドル（約５５００万円）以上を支払う。だが、中国ＩＴ企業は彼らに倍以上の金額を快く払うことができる」と伝えた。

こうした中、中国政府の広範囲にわたる個人情報収集が自国のＡＩ産業発展に寄与するという分析もある。同メディアは「中国は米国とＡＩ開発という『第２の軍備競争』を繰り広げている」とし「中国政府は個人データを統制して大量確保することができる。そのため（米国など）競争国に比べてたやすく有利な地位を占めるだろう」と分析した。ＡＩソフトウェア企業「センスタイムグループ」の徐立代表も「中国政府は多様なシナリオを念頭に置いて膨大な個人データを確保している」と強調した。

実際に、中国でＡＩは広範囲に活用されている。最近、上海裁判所は「誤った判決を防止する」としてＡＩを活用し、市内の刑事事件で受理された証拠に対する信頼度調査を行っていると同メディアは伝えた。