「デジタル鎖国」韓国を出て中国に行くモバイルヘルスケア

「デジタル鎖国」韓国を出て中国に行くモバイルヘルスケア

2018年09月27日16時20分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  SKテレコムが中国のモバイルヘルスケア市場に進出する。医療法・個人情報規制から自由でない韓国を離れて、まずは海外で事業を拡張すると解釈される。

  財界と関係当局によると、SKテレコムは2023年までに▼北京・天津▼江蘇省・上海▼広東省▼陝西省▼四川省--の計200カ所の病院・保健所など医療機関に慢性疾患管理ソリューションを構築する計画だ。

  糖尿病の患者ならまず病院で診療を受けた後、医療スタッフから処方を受ける。その後は別の機器を通じてインスリンをどれほど投与するかなど家庭で体系的な管理を受けるという形だ。

  SKテレコムはすでにSKハイニックス工場がある江蘇省無錫のある病院でこのサービスを始めた。このソリューションをはじめ、中国内で情報通信技術(ICT)基盤のバイオ・ヘルスケア事業に領域を拡大していくというのがSKテレコムの構想だ。

  従来の医療環境規制のほか診療報酬などの問題が絡んでいて参入障壁が高い韓国とは違い、中国は政府レベルでモバイルヘルスケアサービスを積極的に支援している。SKテレコムの関係者は「中国は医療アクセスが良くない方なので需要が多い」とし「バイドゥやアリババなどが参入し、市場規模も急速に成長している」と伝えた。

  財界はSKテレコムのこうした決定について、韓国で規制緩和を待っていればグローバル競争で淘汰されるという危機感が作用したとみている。SKグループに詳しい政府関係者は「世界レベルのモバイルヘルスケア技術を確保しても国内で使用できない点をグループレベルで問題と見ていた」と伝えた。

  国内の規制のため新事業分野で海外に目を向ける企業はSKテレコムだけでない。現代自動車は1月に東南アジアの配車サービス企業Grabに投資したのをはじめ、7月に豪州のCar Next Door、8月にインドのRevv、今月は米国のMigoなど海外モビリティーサービス企業に相次いで投資している。一方、国内では関連の投資が1件もない。昨年、国内カープール企業LUXIに50億ウォン(約5億円)を投資したが、カープール運行規制とタクシー業界の反発のため2月に持ち株をすべて売却した。

  ネイバーはオンライン決済などフィンテックとブロックチェーン分野の競争力を強化するため、日本の子会社LINEに創社以降最大規模となる7517億ウォンを投資した。カカオもアジアを代表するブロックチェーンプラットホームの開発を目標にブロックチェーン子会社「グラウンドX」を日本に設立した。

  金鏞準(キム・ヨンジュン)次期韓国経営学会長(成均館大経営大教授)は「次世代先端分野で技術・人材・資本の海外流出が続けば国内の生態系構築は遅れるしかない」とし「中国は積極的に規制を緩和し、革新産業投資を促進しながら第4次産業分野で米国を越えようとしている」と話した。

  規制中心の「デジタル鎖国」が長期化すればビジネスチャンスを失い、国内で芽生えるのは難しくなる。スタートアップ「ヒュイノ」は3年前、心電図測定が可能なスマートウォッチを開発しながらも許可を得られず、国内で市販していない。心電図測定機器は医療機器に分類され、病院で使用される心臓衝撃機器の高電圧を耐えなければいけない。しかし腕時計型のヒュイノのスマートウォッチはこれを耐えられない。

  市販が延期される間、アップルは米食品医薬品局(FDA)で医療機器の承認を受け、スマートウォッチでは初めて心電図測定センサーを搭載した「アップルウォッチ4」を出した。ヒュイノのキル・ヨンジュン代表は「最近、政府の支援を受けて市販の道が開かれた」としながらも「しかし3年も過ぎた今になって発売してもアップルウォッチ4との競争で勝てるか心配」と語った。

  韓国では個人情報を利用するビッグデータサービス、ブロックチェーン網を基礎にした海外送金、カープールやカーシェアリングのモビリティーサービスなどは規制を避ける迂回路を探して挑戦しても「不法」レッテルがつく。

  ユ・スンホ漢陽大産業融合学部教授は「スタートアップの中ではICTと融合した新製品を作っても、これまでになかった製品という理由で認証を受けられず、販売が制約されるケースが少なくない」とし「少なくとも世界市場で韓国が競争力のある分野では『先に許容、後に規制』へと規制パラダイムを変える必要がある」と助言した。
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