【時視各角】危機とは何か=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.27 13:24
年末にまだやり残している宿題をするように済ませるものの一つが健康診断だ。心臓・肝臓・胃・大腸など五臓六腑はもちろん、糖尿・血圧・甲状腺・肥満度指数まですべての数字に問題がない場合に「正常」判定を受ける。肝臓や胃にがんが見つかったり、血圧や糖尿の数値が大きく上がっていれば、何よりもまず治療に集中しなければいけない。仕事や勉強などは言っていられない。生きなければいけないからだ。この時、どの医師も「脳は大丈夫です」とか「ファンダメンタル(基本体力)は良好」などとは言わない。五臓六腑のうち一つでも悪ければ、ほかのすべてが正常でも問題があることをよく知っているからだ。
経済も同じだ。株価・為替・金利・物価・(家計・国家)負債はもちろん、雇用・失業・成長率まですべての数字に問題がない場合に「正常」判定を受ける。為替や株価が暴落したり、雇用や成長が大きく悪化すれば、とにかく経済の立て直しに集中しなければいけない。正常な医師なら、数十万人の自営業者が次々と廃業し、多くの人々が職場を失う現実を前に「最低賃金引き上げのプラス効果は90%」と言ってはならない。最低賃金の急激な引き上げ一つだけでも経済はいつでも死に至ったりする。最近の状況なら、あえてベネズエラやアルゼンチンを例に挙げる必要もない。