ロシアを国賓訪問中の韓国の文在寅（ムン・ジェイン）大統領は２２日（現地時間）、プーチン露大統領と首脳会談し、韓国・ロシア・北朝鮮の協力事業のための共同研究を進めることで合意した。

文大統領は首脳会談後の共同演説で「韓国・ロシア・北朝鮮の協力事業に備え、韓露両国が先にできる事業を着実に推進することにした」とし「鉄道・電力網・ガスパイプライン連結の共同研究がその始まり」と明らかにした。これは北朝鮮の非核化に伴う北東アジア経済圏開発を念頭に置いて韓露間の具体的な事前協力を始めるということだ。

また文大統領はプーチン大統領と韓露サービス・投資自由貿易協定（ＦＴＡ）締結交渉を早期に始めるために努力することにした。両国はサービス・投資分野の交渉開始に向けた国内手続きを推進するという内容の共同宣言文を交換した。文大統領は会談前に開かれた韓露ビジネスフォーラムで、「今後、商品分野にまで拡大して相互互恵的で包括的なＦＴＡが早期に締結されることを望む」と述べた。

文大統領は共同演説で「昨年９月に（ロシアで開催された）東方経済フォーラムに出席し、『９本の橋』（ガス・鉄道・港湾・電力・北極航路・造船・雇用・農業・水産の韓露間の９つの協力分野）を提案した」とし「きょう我々はその重要性を再確認した」と伝えた。

プーチン大統領は会談で韓半島（朝鮮半島）の平和と繁栄、統一のための板門店（パンムンジョム）宣言採択を歓迎した。プーチン大統領は「韓国はロシアのアジアパートナーのうち貿易量基準で２番目に多い」とし「昨年も今年も貿易量は増えている」と両国の通商関係も強調した。

両首脳は韓半島の完全な非核化達成と韓半島および北東アジアの恒久的平和・安定のための共同努力を継続することにした。また、核拡散防止条約（ＮＰＴ）・化学兵器禁止条約・生物兵器禁止条約などを持続的に強化する考えで一致した。これを受け、韓露が２００３年にＮＰＴ脱退を宣言した北朝鮮がまたＮＰＴに加盟するよう共同外交をするという見方が出ている。

文大統領とプーチン大統領はこの日▼「９本の橋」協力計画の準備▼電力・ガス・鉄道分野の共同研究協力▼「羅津（ナジン）－ハサン鉄道」共同活用事業協力▼医療・保健協力の拡大－－などを含む３２項目の共同声明を発表した。両国は超高速インターネット協力、北極液化天然ガス（ＬＮＧ）事業協力など各種分野の了解覚書（ＭＯＵ）も締結した。