北、豊渓里に展望台…「記者1人につき1万ドルずつ出せ」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.05.21 07:20
23~25日中に豊渓里(プンゲリ)核実験場を廃棄すると約束した北朝鮮が、韓国取材記者団名簿の受付を拒否した。南北対話中断という脅し〔17日、李善権(リ・ソングォン)祖国平和統一委委員長〕、米朝首脳会談白紙化への威嚇〔16日、金桂冠(キム・ケグァン)第1外務次官〕などを通して造成した緊張局面を継続する雰囲気だ。豊渓里の取材を担当する韓国記者団は、取材記者名簿とあわせて取材範囲・手続きや安全状況などに対する質問を統一部に送り、統一部は板門店(パンムンジョム)チャネルを通じて北朝鮮に問い合わせているが、20日現在、いかなる回答も受け取っていない。
北朝鮮はしばらく静かだった対南誹謗攻勢まで再開した。2016年の女性従業員集団脱北に関連し、北朝鮮赤十字社中央委員会報道官は19日、朝鮮中央通信記者に「南朝鮮当局は反倫理的蛮行を認めて我々の女性公民を直ちに家族の元に送り返せ」と、送還を要求した。北朝鮮の対南宣伝媒体「我が民族同士」は、太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使の国会講演を非難して「脱北者のうじ虫の妄動には格別の対策を取らなければならない」と主張した。20日には民間団体の対北ビラ散布を問題にした。
だが、北朝鮮が豊渓里核実験場の廃棄計画自体を中止する可能性は高くないというのが政府内外の共通した見解だ。北朝鮮当局は19日、米ABC・CNN放送とAP通信に、豊渓里取材のために22日午前、北京の駐中北朝鮮大使館に集まるよう公示したと複数の外信記者が伝えた。北朝鮮は査証(ビザ)発行費用だけで1人あたり1万ドル(約110万円)を要求したという。招請された記者はすべての費用を自己負担する。航空料金まで含めば今回の豊渓里取材には1人あたり3000万ウォン(約308万円)近い費用がかかるとされている。2008年寧辺(ヨンビョン)原子炉冷却塔爆破時も5カ国7カ所の報道機関がこれを報道したが、米国政府は当時250万ドル(約28億ウォン)を支払ったという話があった。