【コラム】名分ばかり追う韓国の温室ガス排出権取引制
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.24 15:53
今年1月、温室効果ガスの排出権取引制が施行されたが、これをめぐる議論は続いている。まず割当方法が問題になっている。現在の割当方式は、景気が良い時には排出権の超過需要を、景気が良くない時には超過供給を引き起こす。したがって排出権の価格は景気状況によって非常に激しい騰落を見せることになる。温室ガスはほかの大気汚染物質とは違い現技術水準で投資を増やしても縮小できる量が制限的だ。したがって温室ガスを減らすための最後の手段は、生産量を減らす方法だけだ。こうした現実で排出権の価格が景気によって急騰落する可能性が大きいため、景気変動や生産活動を考慮した割当案や排出権最高価格制のような市場柔軟化措置の導入が必要だ。
間接排出規制も問題だ。韓国の排出権取引制によれば、電力でも熱を使う企業は使用する分の電力と熱を生産する時に発生した温室ガスに対しても縮小しなければならない義務を負うことになる。排出権取引制に参加する企業の立場でこれは二重規制となる。このような間接排出規制は、世界のどこの国でも例を探すことはできない。