【コラム】盧武鉉をいい加減に学んだ悲劇=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.27 10:44
盧武鉉(ノ・ムヒョン)の素晴らしい瞬間。2007年平壌(ピョンヤン)10・4宣言の時だ。前日の首脳会談の途中、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)は唐突だった。「今日の会議を明日にして~~あさっての朝にお帰りになるのはいかがか」。奇襲的な日程延期の提案だ。盧大統領はしばらくためらった。
金委員長の口調は圧迫するように続いた。「それはできませんか。大統領が決心すればいいのでは」。金正日の表情は固まった。盧武鉉はやや当惑する顔色を落ち着かせた。「私は大きいことは決められますが、小さなことは決められません」
交渉舞台の延長は北朝鮮の手法だ。突出と虚を突くことは手段だ。盧武鉉の言葉は絶妙の拒絶だ。北朝鮮で金正日の言葉は絶対だ。その地位は無誤謬の神聖さだ。盧武鉉の瞬発力は彼の言語の地位と感覚をもつれさせた。世襲独裁と自由民主体制の差が克明だった。その場面の象徴性は愉快だ。