発がんの可能性…携帯電話の電磁波に“等級”表示、韓国で世界初導入へ

発がんの可能性…携帯電話の電磁波に“等級”表示、韓国で世界初導入へ

2013年07月31日13時48分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  会社員のイ某さん(37)は今年のはじめ、営業部署に異動してから携帯電話の使用量がどんどん増えた。取引先の要求に応対して受注量などをいちいち確認しなければならず、いつも通話時間が2時間以上になる。彼はいつからか頭痛や消化不良・疲労感を感じ始めた。イさんは「症状が深刻になって病院に行ったが、特に原因が見当たらなかった」として「できるだけ固定電話を利用しようと努めている」と話した。

  韓国政府が、人体に有害との論議が大きい携帯電話の電磁波を世界で初めて規制することにした。アップルなど電磁波が相対的に多く出る携帯電話メーカーの反発で遅々として進まなかった電磁波規制が実際に施行されるものだ。

  未来創造科学部は、電磁波の有害性についての国民の不安感を解消するために携帯電話などの無線設備に電磁波等級の表示を義務化する“電磁波等級基準、表示対象および表示方法”の告示を来月1日に制定・公布すると30日明らかにした。これに伴い、1年間の準備期間を経て来年8月1日からすべての携帯電話に電磁波等級が表示される。

  これによれば携帯電話の電磁波吸収率(SAR)値が0.8ワット毎キログラム (W/kg)以下の場合は1等級、0.8~1.6ワット毎キログラムの場合には2等級に分類される。SARは携帯電話を使う時に人体に吸収されうる電磁波の量を意味する。韓国は国際勧告基準(2ワット毎キログラム)よりも厳格な1.6ワット毎キログラムを適用し、この数値を超える場合は製造・販売ができない。韓国内ではテレビ・電子レンジなどにも一定基準の電磁波を出さないように規制しているが、このように等級別に区分するのは携帯電話が初めてだ。

  携帯電話メーカーは来年から、製品本体、包装箱、使用者説明書の表紙、携帯電話内の情報メニューのうちの1つに電磁波等級または電磁波吸収率の測定値を公開しなければならない。移動通信基地局の無線設備・フェンス・垣根・鉄条網などにも電磁波等級を表示するようにした。

  海外では企業が自主的に携帯電話に電磁波等級を表記しているが、韓国のように政府が直接乗り出して義務化するのは今回が初めてだ。昨年関連法が国会を通過したが、アップルなどの反対に押されて施行時期が遅れ、電磁波についての憂慮を解消するレベルで施行が最終決定された。

  電磁波等級制が導入されれば、韓国内製品が多少有利な位置に立つ可能性が高い。 国立電波研究院によればサムスン電子・LG電子・パンテックなど韓国の携帯電話メーカーのSARは0.353~0.745ワット毎キログラムで1等級基準をみたしている。だがアップルのiPhone(アイフォン)5のSARは1.070ワット毎キログラムで2等級を受けることになる。1等級を受けるためには製品の機能を改善しなければならないが、どうしても別途の費用がかかる。アップルが放送通信委員会を訪れて電磁波等級制への反対意見を伝達して「世界貿易機構(WTO)通商問題が発生する素地がある」と主張したのもこのような理由からだ。これについてアップルコリア側は「公式的な対応は考慮していない」と明らかにした。

  携帯電話の電磁波の有害性はずっと議論されている中、人体に良くない影響を及ぼすという研究結果は何度も出てきた。世界保健機構(WHO)傘下の国際がん研究所(IARC)は携帯電話などの無線通信機器から発生する電磁波を“発がん性物質”(2B等級)に分類したことがある。2B等級に属する物質はコーヒー、漬けた野菜、鉛、ガソリンなどだ。IARCは毎日30分ずつ10年以上携帯電話を長期間使った人は、脳腫瘍や聴神経症発生の可能性が一般の人より40%ほど高くなる可能性もあるとの発表もした。漢陽(ハンヤン)大学病院産業医学科のキム・ユンシン教授は「過度に不安に思う必要はないが、健康のために携帯電話の電磁波の露出をできるだけ抑えることが望ましい」と話した。
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