◆全盛期過ぎたデパート

デパートは数年間続いた消費低迷と最近の中東呼吸器症候群（ＭＥＲＳ）の影響で経営環境が厳しくなっているという。しかし専門家は流通トレンドの変化というより根本的な観点でデパートの危機を眺めている。同じ商品を安く購入できる新しい流通チャネルが増える中、デパートが「気楽に商売をする時代」は終わったということだ。昨年、国内オンラインショッピングモールの売上高は１７．５％増え、モバイルショッピングは１２５．８％、海外通販は４８％急成長した。

ＫＢ金融研究所のチョン・フン研究委員は「インターネットモールと海外通販、特化売り場など商取引チャネルが多角化している」とし「デパートの成長停滞は世界的な傾向」と述べた。米国のデパートチェーン「ＪＣペニー」は過去５年間で売上高が約３０％減った。英国の「マークス＆スペンサー」と中国の日系デパート「イトーヨーカドー」は最近、売上不振の店舗を整理している。

国内デパートも新しい成長動力を探すのに力を注いでいる。ロッテ・現代・新世界がアウレットを攻撃的に増やし、アウレット市場規模は２０１０年の７兆５０００億ウォンから昨年は１１兆２０００億ウォンに増えた。辛東彬（シン・ドンビン）ロッテ会長がオン・オフライン流通網を統合する「オムニチャネル」を強調し、鄭溶鎮（チョン・ヨンジン）新世界副会長が統合ショッピングモール「ＳＳＧドットコム」に力を注ぐのも同じ理由だ。


売上停滞でプライド捨てた韓国のデパート（１）