▽「核実験断行の可能性は50%」=マイケル・グリーン前国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長
北朝鮮の核実験宣言には全く驚いていない。 7月のミサイル発射当時に予見されたことだ。 金正日(キム・ジョンイル)は世界に自分の核戦力を誇示したがっている。 また北朝鮮軍部はミサイルに装着する核弾頭の能力を最終確認したがっている。 周辺情勢も影響を及ぼした。 北朝鮮はすでにソウルを失った。 日本に対しても、安倍首相の就任で対北朝鮮圧力基調の変化を期待するのは難しくなった。 来週初めに迫った米国の中間選挙に影響を及ぼそうという思惑もあるはずだ。 しかし米国は悪い行動(核実験脅威)に見返りはないという原則を固守するのは明らかだ。 北朝鮮は最悪の選択をした。 ただ、米国は軍事行動を考慮しないだろう。 北朝鮮の核施設がどこにあるかも分からず攻撃するのも難しいうえ、韓国も明らかに反対するからだ。 米国は安保理で強硬な対北朝鮮制裁案を追加通過させるはずだ。 中国は北朝鮮の崩壊を心配して食糧・石油支援を完全には中断しないが、安保理追加制裁には参加するはずだ。 北朝鮮船の停船・捜索および北朝鮮産コンテナの検索なども賛同できる。 北朝鮮が核実験をすれば、韓国も市開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光を中断することを明言し、断固たる立場を見せなければならない。 北朝鮮は核実験で孤立することになれば、短期的には分からないが、長期的には内紛によって政権交代が避けられなくなるはずだ。 現在、北朝鮮の核実験断行の可能性は50%と見ている。