【コラム】「サンドイッチ論」の罠にはまらないようにしよう=韓国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.01.20 15:08
昨年、韓国の対中国輸出が大きく鈍化したことについて提起されている憂慮も同じだ。さまざまなメディアや報告書は、これを韓国企業の競争力が落ちた証拠と受けとめて警告の声を高めた。しかしこれは、中国が世界の生産工場だという事実を見逃している。韓国が中国に輸出する多くの製品は、中国が加工して輸出するための中間材だ。中国の輸出が鈍化すれば、中間材の輸入も鈍化するほかはなく、韓国の対中国輸出も鈍化する。対中国輸出の鈍化を韓国の競争力弱体化でのみ追い詰めて大げさに騒ぐことではない。
サンドイッチ論が内包する最も大きな盲点は、国家間貿易にあたかも競争関係しかないと考えることだ。しかし貿易には補完関係も大きい。隣国がうまくいけば競争者も現れるが、その国に自分の製品とサービスを売ることができる市場も大きくなる。グローバル化が進みながら、このような補完関係はさらに加速化して大きくなっている。この補完関係が最近になって韓国の貿易で突然減ったとみるほどの根拠はほとんどない。