【時視各角】中間のない国=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.25 10:59
さらにこの頃の財テクも、中産層がいじめにあっている。金利が史上最低の年1%台に落ちたが、税金の恩恵は庶民・高所得層だけに集中している。先月政府が出した税法改正案を見てみよう。定期貯蓄は年収2500万ウォン(約250万円)以下だけができるが、義務加入期間を7年から3年に下げた。庶民向けのプレゼントだ。もちろんお金持ちにも別に用意した。金融所得の総合課税時に配当所得に分離課税を選択できるようにした。一方、中産層には与えるどころか、むしろ恩恵も減らした。その上、中産層が主にお金を融通した税金優待総合貯蓄を非課税総合貯蓄に統合しながら加入資格を61歳以上にぐんと高めた。生計型に中産層行きのはしごを置くことだけに気をつかい、中産層が再び生計型に転落するのは最初から考慮していない計算だ。
住宅政策も庶民用の賃貸住宅と高所得者用の江南(カンナム)再建築が中心だ。中間を省略して絶ち切れといえば、再建築の活性化は中産層のお金を富裕層にいち早く移す効果が卓越している。江南再建築のマンション価格が上がれば、ほとんどの利益は金持ち型だけに戻る。中産層が主に所有する「郊外」マンションは江南マンションよりも相対的にあまり上がらないためだ。その上再建築はチョンセ(高額な保証金式の賃貸)難をあおる。不動産費用が上がれば苦しむのはお金を借りて住宅保証金を用意する中産層だ。
あまりにも少なければ乱暴になりやすく、あまりに多ければ傲慢になりやすい。中産層は中道だ。2つに分かれた韓国社会の統合には、厚い中産層が薬だ。自分の腹が満たされてこそ他人の腹のことも世話できる。福祉政策が右派から始まった理由だ。幼い子供でも分かることなのに、実際の政策は行き違いで、世の中は反対に向かっている。大変なことだ。
イ・ジョンジェ論説委員
【時視各角】中間のない国=韓国(1)