【社説】目の前に迫ってきた南北首脳会談への期待と憂慮
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.12 11:34
金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が妹を通じて文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪朝を要請してきて南北首脳会談が目の前の現実に迫ってきている。「早いうちに平壌(ピョンヤン)でお目にかかりたい」という金与正(キム・ヨジョン)党中央委第1副部長の提案に文大統領は「今後環境を作って成功させよう」として即答を避けた。だが「訪朝要請を事実上、受諾したこと」という青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者の伝言や文大統領が何度も会談への意志を明らかにしてきただけに、南北首脳会談を行う方向に方針を決めることが明らかになるようだ。
分断73年間、韓国と北朝鮮の最高指導者は2回しか会っていない。韓半島(朝鮮半島)はもちろん、世界政治の舞台でも南北首脳会談が持つ重さと意味は格別のものにならざるを得ない。特に、今は北核対立で韓半島の危機が絶頂に達している。戦争の崖っぷちで首脳会談を通じて突破口が見つかれば、この上良いことはない。
韓半島の危機は対話で解決する必要があるというのが大原則だ。一部で主張している軍事的オプションは数多くの命を奪い取る全面戦争に飛び火する危険が大きい。国際社会が強力な北朝鮮への制裁に着手したのも北朝鮮を交渉の場に引き出すのが目的だった。制裁のための制裁でなく、対話のための制裁だった。このようなことから、我々は文大統領が明らかにした通り、南北が韓半島を取り巻く周辺環境を変えて南北首脳会談が実現することを期待する。