北京の都心を東西に貫通する道路がある。過去の唐の首都だった長安の名前にちなんで長安大街という。 この道路は妙な特色がある。 立体交差路がほとんどなく、脇道に抜けるのが難しい。 道路脇に車を止めることもできない。 路地に入ってこそ車を止めることができる。 時々ここを中国指導者や外国貴賓が通る。 1-2車線を閉鎖するのは茶飯事だ。 指導者らが通るよう配慮しているのだ。
市民の不満は考慮の対象ではない。 政治的な象徴である天安門と指導者が集まって暮らす中南海の円滑な交通のためには、他のものは犠牲してもかまわないという意識が見える。 明確な目標の下に行われる一糸不乱の統制。 長安大街が見せている最も大きな特色だ。