【社説】経済統計から確認された韓国政府の所得主導成長の破綻
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.07.27 13:00
韓国銀行が昨日発表した4-6月期経済成長率は、対前期比で0.7%に過ぎなかった。設備投資(-6.6%)が大幅に下落し、建設投資(-1.3%)もマイナスに転じた。民間消費(0.3%)は2016年10-12月期以後の最低値だった。輸出も0.8%の増加にとどまり、1-3月期(4.4%増加)に比べて増加幅が縮まった。投資と消費が振るわない中、米中貿易摩擦により、輸出まで難しくなったのだ。
分野毎に見ると、企業は最低賃金の引き上げと労働時間の短縮、非正規雇用労働者の正社員転換など、反企業政策が一度に展開され、投資心理が冷え込んだ。その結果、未来産業に果敢に投資する代わりに、配当と自社株消却で外国人株主の心をつかむために力を振り絞っている。昨年過去最多だった内国人の海外直接投資が、韓国の製造業の海外脱出と関係があるとも報道された。
消費の主体である家計の状況も良いとは言えない。韓国銀行が一昨日発表した7月の消費者心理指数は101.0で、前月より4.5ポイントも下落した。所得主導成長論の柱は、限界消費の傾向が強い低所得層の賃金を人為的に上げれば、消費が増え経済が成長するということだ。だが、消費者心理は冷え込み、設備投資と雇用まで減少した。所得主導成長が経済成長につながるのではなく、副作用だけ現れていることを4-6月期の経済統計が如実に表している。一言でいうと、破綻したのだ。