国際社会の北朝鮮制裁が強化されているにもかかわらず、昨年の北朝鮮の経済成長率と貿易はむしろ伸びていたことが分かった。

２１日、韓国銀行が発表した「２０１６年北朝鮮経済成長率推定結果」によると、北朝鮮の昨年の実質国内総生産（ＧＤＰ）は前年比３．９％増加して１７年ぶりに最高値を記録した。昨年４－６月期、国連安全保障理事会が北朝鮮羅津（ナジン）港を通した輸出を除くすべての鉱物輸出を禁じる内容の強力な制裁を実施したが、これといった衝撃にはならなかったことになる。

また、２１日、ＫＯＴＲＡ（大韓貿易投資振興公社）が発表した報告書「２０１６年北朝鮮対外貿易動向」によると、北朝鮮の昨年の貿易規模は６５億５０００万ドル（約７３３４億円）で前年比４．７％増加した。２０１０年から右肩上がりの北朝鮮の貿易規模は２０１５年に一旦減少したものの、昨年再び増加に転じた。

昨年、北朝鮮の輸出規模は２８億２０００万ドルで前年に比べて４．６％増加し、輸入も前年比４．８％増となる３７億３０００万ドルに達した。貿易赤字規模は９億１０００万ドルで前年より５．４％増加した。北朝鮮の貿易規模の増加は石炭・亜鉛など鉱物性生産品の輸出が増え、衣類・車両・食用果実・堅果類などの輸入が増えて全体の交易量が拡大したとみられる。