圧迫や不安増大の悪循環に陥った北朝鮮(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.01.10 18:40
いつものように、北朝鮮は体制の外側からの不道徳で巧妙な術策によってのみ、政権に対する不信が発生すると主張するだろう。外部の人々は自由を熱望する数百万の北朝鮮人を見ている。一方、北朝鮮の指導者は外部から致命的な影響力(韓国ドラマが入っているUSBのようなもの)と外部人の操りに脆弱だが、体制に満足して忠誠心を持っている数百万の国民を見ている。独裁政権を導いてきた旧時代の人は大概、社会をこのような観点からみている。さらに、今日もベルリンの壁があくらつな資本主義思想から東ドイツを守るための必須措置だったと堅く信じている元東ドイツ高官や、エンヴェル・ホッジャアルバニア労働党第一書記の鎖国政策が正しかったと主張する老いたアルバニアの人々が存在する。このような人々には市民が自主的に変化を求めることができると思っていない。
外部からの扇動が実際にあるかどうかは別の問題だ。独裁政権は存在もしていない脅威を見たりする。北朝鮮には、貧困に疲れた咸鏡道(ハムギョンド)出身の脱北者はいるが、現在の政権打倒に出るほどの満足な平壌(ピョンヤン)の秀才はほとんどいない。だが、平壌の住民の間で実際に深刻な不満が蔓延しているといっても、外部世界では最後まで気付くことができないかもしれない。北朝鮮官僚は、他の国よりもはるかに接近しやすい中国とロシアの外交官を含め、外部の人事と私的な関係を結ぶ機会が非常に限られている。今より北朝鮮とはるかに密接な関係を維持した旧ソ連さえ、1956年親ソ連派が大使館に入ってきて金日成(キム・イルソン)首席の打倒に力を加えてほしいと求めた時になってこそ、クーデタ陰謀を把握することができた(もちろん助けなかった)。もし金日成首席と血のつながった政権に対する反乱が起きれば、全世界が驚くだろう。