【時論】北核問題解決のための新たな枠組みづくり=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.25 16:08
2つ目、国連安保理決議にはある程度の強い制裁措置が含まれるだろうが、中露の中途半端な態度に照らして韓国の期待に沿えない可能性がある。したがって韓米日、欧州連合(EU)、豪州、カナダなど「類似意志連合(coalition of the willing)」を通した2カ国制裁で補完しなければならない。そして対北朝鮮制裁の実効性は、北朝鮮の貿易・金融の主な通路である中国の履行いかんにかかっている。米国両院を通過した対北制裁法は、制裁対象である北朝鮮の個人・企業に関連した第3国の個人・企業を制裁できるようにしている。しかし法執行は行政府にまかせているという点で韓国政府は米国政府が厳格な法執行を通じて中国の個人・企業による制裁の迂回を防ぐよう外交努力を傾けなければならない。オバマ政権の任期が1年しか残っておらず、大統領選挙の政局という点で一層そうだ。
3つ目、北核問題を含む北朝鮮問題の解決のためには韓米中日露5カ国の団結した意志と行動が必須だ。イランの核合意が成功したのは常任理事国5カ国とドイツの一致団結した態勢が後押しされたからだ。このような脈絡で北核実験後に米中間で責任攻防が発生し、THAAD配備をめぐる中露の反発に韓米日vs中露の対立構図の兆しを見せたことは望ましくない。韓中戦略の疎通を積極化して両国の国民感情悪化を防ぐと同時に、THAADをめぐる米中戦略的対立を解消する努力を惜しんではならない。北核に備えた安保態勢は毅然として構築するものの、韓国の戦略空間を不必要に縮小させないよう細心の注意を傾ける必要がある。