圧迫や不安増大の悪循環に陥った北朝鮮(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.01.10 18:40
新年だ。北朝鮮専門家は今年における北朝鮮情勢の変化を読むために、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長の新年演説を詳細に研究している。最も注目すべき部分は、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICMB)試験発射が最終段階に入ったと主張した点だ。彼らがいつを念頭に置いているのか気になる。8日は金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日で、20日にはドナルド・トランプ氏が米国大統領として就任する。トランプ次期大統領は自身のツイッターに「そんなことはあり得ない」と書き込み、韓国外交部はこのツイートを歓迎すると明らかにした。もし北朝鮮がICBM発射を強行しなければ、韓国と米国からの圧力によって挫折したように見えるかもしれない。したがって、韓国とトランプ氏の反応は事実上、ミサイル発射の可能性を高める可能性がある。
演説の他の部分も重要だ。内在している不満のリスクに対する暗示だ。言及した部分は短く、目立たないところだ。このように難しい主題はたびたび、北朝鮮の文書にこのような形で隠れている。経済発展の必要性に対し、長い演説が終わった後、金正恩委員長は話した。「ひたすら党に従う人民の純潔で熱烈な心と志向を阻み、党と人民大衆を引き離そうとする敵の卑劣で悪らつな策動を断固と粉砕しなければならない」。金正恩が「新年の辞」のように意味のある場で党から疎外された人民がある可能性を暗示したのは、今回がほぼ初めてだ。