【噴水台】BTSがうらやましい韓国原発

【噴水台】BTSがうらやましい韓国原発

2018年11月27日08時47分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  どの分野にも生態系というものがある。韓国の「ソフトパワー」である韓流も、その競争力は安定した生態系から出ている。ダンスや歌に秀でているガールズグループやボーイズグループを長い間育ててきた芸能企画事務所があちこちにあり、ここに入ろうとするスター志望生が尽きない。防弾少年団(BTS)の登場も一日で可能だったわけではない。韓流インフラと予備スターを掛け合わせ、グローバルスターに押し上げた韓国だけのノウハウがあるのだ。「ローマは一日にして成らず」という金言と完全に一致する。

  原発も巨大な生態系の中で発展してきた。李承晩(イ・スンマン)政府時代、実験用原子炉を持ち込み、漢陽(ハンヤン)大学とソウル大学に原子力学科を設置して人材を育成するところから韓国の原発生態系が始まった。さらに韓国は技術の自立を通じて韓国型原発「APR 1400」を商業用に開発してアラブ首長国連邦(UAE)に輸出する段階まできた。その結果、世界強大国にしかない原発技術者人材プールが韓国にも構築されている。

  ところが韓国の原発生態系が急速に崩壊に向かっている。KAIST(韓国科学技術院)原子力学科への志願者が一人もなかったことがその前触れだった。正常に動いていた原発も稼働を中断させ、2030年までに原発10基を閉鎖し、追加で発電所は建設しないことにした。このような技術を誰が学ぼうというのか。現業でも技術人材が急速に消えている。発電所を設計する韓国電力技術は脱原発の余波で担当職員が昨年1062人から2030年には743人に減るという分析結果が出た。

  仕事がなくなると海外に出ていく人材も増加している。韓国電力技術の核心職員12人は昨年からUAE原発関連企業に離職した。原発整備を担当する韓電KPSの原電事業人材も2112人から2030年1462人に、原発運営会社の韓国水力原子力は原発関連の国内職員が7012人から2030年には5008人に減ると予想されている。そのうえ、海外の原発人材は海外原発受注に失敗した場合、1467人から2030年346人まで急減するものと推算されている。

  文在寅(ムン・ジェイン)大統領は明日チェコを訪れて21兆ウォン(約2兆円)規模の原発セールスに出るというがどうだろう。自分の子どもにも食べさせないものを売るようなことだが、それが通用するだろうか。現政府になり、すでに英国・サウジアラビアでの原発輸出がどれも軌道から反れてしまった。脱原発の余波に違いない。一度破壊されてしまった生態系を元に戻すのは難しい。崩壊しつつある原発生態系は、韓流生態系がただうらやましいばかりだ。

  キム・ドンホ/論説委員
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