北朝鮮には強制収用所で生まれて育つ若者もいる。脱出しようとする親を告発したりもする。北朝鮮の青年は軍隊に行っても飢えている。２０１１年に鉄原地域から越えてきた北朝鮮兵士は１５４センチだった。１９９９年に金剛山（クムガンサン）に行った時、私は少年兵を見た。同じ年ごろの韓国の少年より１０センチ以上小さく見えた。拳銃を入れた革ベルトが下がっていた。兵士は無表情な顔で観光客を見つめた。北朝鮮の若い花はこのように早く枯れている。

金日成・金正日（キム・ジョンイル）・金正恩（キム・ジョンウン）の３代世襲権力は６８年も続いている。これも歴史に見られない陰の記録だ。キューバのカストロ兄弟は５４年だ。リビアのカダフィは４２年で死んだ。金氏一族は代々おいしいものを腹いっぱい食べ、人民は常に腹をすかせた。北朝鮮は毎年、食糧が平均５０万トン不足する。１億ドルならトウモロコシ５０万トンを買える。しかし北朝鮮政権は数十億ドルを核・ミサイルに使った。

金正恩は体格と栄養状態がよい。夫人のリ・ソルジュも同じだ。２人のふくよかで滑らかな顔から出る痩せた幽霊を見る。矮小で荒れた肌の農民・労働者・兵士たちを見る。天は１９１２年に北朝鮮に金日成を与え、１９１７年に韓国に朴正煕（パク・ジョンヒ）を与えた。朴正煕は漢江（ハンガン）の奇跡を築き、金日成は大同江（デドンガン）の悲劇を作った。韓民族はもう闇の歴史を終わらせ、“大同江の奇跡”を作らなければならない。朴正煕の娘はこれを実現できるだろうか。金日成の孫を改造させ、民族史の課題をやり遂げられるだろうか。

キム・ジン論説委員・政治専門記者


金日成１０１周年、大同江の悲劇（１）