共同通信は3日、太平洋戦争中に旧日本海軍から原爆開発を命じられていた科学者らのメモが発見された、と報じた。同通信によると、ワシントンの米議会図書館で見つかったメモは、旧京都帝大(現京大)の荒勝文策研究室で研究に携わっていた科学者2人が、核反応をはじめとする基礎研究の実験記録などを克明に記載したもの。
同通信はメモについて、戦中の核分裂研究の実態など未解明な点が多い日本の原爆開発史をひも解く上で貴重な資料となる、と評価した。メモは、原爆開発を依頼された荒勝教授の研究室で、原子核反応の研究に使われるサイクロトロン(原形加速器)を製造していた清水栄、植村吉明氏らがノートに記載したもの。