さらに5年席を守る「安倍の突撃隊長」黒田氏…金融緩和継続できるか

さらに5年席を守る「安倍の突撃隊長」黒田氏…金融緩和継続できるか

2018年02月12日08時58分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
comment
0
share
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixi
  「安倍の突撃隊長」がさらに5年間席を守る見通しだ。黒田東彦日本銀行総裁だ。もともと4月には5年の任期が終わる。だが安倍晋三首相は彼を手放す考えはない。2023年まで日銀総裁を任せることに決心したと日本メディアが伝えた。安倍首相の経済政策である「アベノミクス」を支えるのに黒田総裁ほどの適任者はいないという判断だ。

  日本経済新聞は「安倍晋三首相は4月8日に任期満了となる日銀の黒田東彦総裁を続投させる人事案を月内にも国会に提示する」とし複数の日本政府関係者が明らかにしたと10日に報じた。国会では一部野党議員の反対が予想される。彼らには安倍首相の決定をひっくり返す力はない。昨年10月の総選挙で安倍首相の自民党が圧勝を収めたためだ。

  これまで金融市場専門家らは黒田総裁の再任の可能性を大きいとみてきた。安倍首相の信任が厚く、目立った対抗馬もいなかったためだ。それでももしかしてという雰囲気があった。黒田総裁が高齢だからだ。1944年生まれで今年74歳だ。追加で5年の任期を満了すれば79歳で退任することになる。安倍首相は先月NHKの討論番組に出演し、「引き続きしっかりと黒田さんには取り組んでいただきたいと考えているが人事に関してはまったくの白紙だ」として煙幕を張った。

  日銀総裁が再任した前例はなくはない。1961年の山際正道総裁が最後だった。すでに57年も過ぎた話だ。再任当時山際総裁は60歳だった。彼は健康問題で2度目の5年任期を満了せずに途中で退いた。黒田総裁の再任が破格と受け止められる理由だ。

  日本経済新聞によると、ある政権幹部は「黒田氏はアベノミクスの象徴だ」として再任の背景を紹介した。安倍首相は2012年12月に首相に就任しアベノミクスの核心として「3本の矢」を提示した。▽大胆な量的緩和▽政府の財政支出拡大▽積極的成長戦略推進――だ。当時安倍首相は「1本の矢は簡単に折れるが3本を一度に折るのは難しい。3つの要素を一度に推進する」と話した。

  3本の矢のうち最初は黒田総裁のおかげで「標的(景気回復)」に当たった。「景気が良くなるまで無制限で金融を緩める(量的緩和)」という黒田総裁の通貨政策は予想を上回る成果につながった。円安で輸出企業の業績が良くなった。雇用が増え失業率は2.8%と23年来の最低水準となった。東京証券市場の日経平均株価は先月23日に初めて2万4000円台を超えた。日本の景気拡張傾向は過去2番目に長い61カ月連続で続いている。1960年代の高度成長を示す「いざなぎ景気」に並ぶ好況だ。

  2本目の矢も順調に飛んでいる。日本の国の負債は昨年末1085兆円で過去最大を記録した。安倍首相は特に心配していない。黒田総裁の無制限の金融緩和のおかげだ。金融市場で日本国債は安全資産とされ事実上ゼロ金利で売れる。日本政府が思うままに支出を増やしても利子負担はほとんどない。黒田総裁は先月の金融政策委員会を終えた後の記者会見で「2%の物価上昇目標を変えるつもりはない」と話した。農林中金総合研究所の南武志首席研究員は「黒田総裁の再任は変動性が激しい金融市場に慰めになる。米国が金利を上げても日本は通貨政策の基調を変えないだろうというメッセージを送ったもの」と話した。

  楽観するのは早い。爆発性が強い「地雷」があちこちで待ち構えている。米国と欧州が相次いで出口戦略に入り金利引き上げなど緊縮に方向を定めている。2008年の金融危機以降世界的に量的緩和を展開した時とは状況が変わった。日本としては出口戦略にへたに参加しにくいが、それでも量的緩和を維持するにも負担が大きい。

  最近の金融市場状況も黒田総裁に友好的でない。ニューヨーク発の衝撃の余波で9日の日経平均は2万1000円台まで押された。半月ぶりに3000円近い急落傾向だ。円の価値も上がっている。ドルに比べ相対的な「安全資産」とされ投資家が集まっているためだ。先月初めに1ドル=113円台に下がった円は最近108円台まで上昇した。アベノミクスの要諦である「円安→輸出競争力上昇」の基調が揺らぐ。黒田総裁の2度目の5年はすでに新たな挑戦に直面した。彼は来月9日再び記者らの前に立つ。この席での彼の発言が今後5年の政策方向を計るカギになる見通しだ。
【今日の感想】この記事を読んで・・・
興味深い
悲しい
すっきり
腹立つ
役に立つ

今日のイチオシ記事