【社説】外国の経済改革をうかがう北朝鮮の金正恩
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.01.19 10:05
北朝鮮の指導者金正恩(キム・ジョンウン)が、「中国を含む他の国々の経済改革をうかがっている」と北朝鮮高官が外信に明らかにした。北朝鮮ではタブー視された改革という用語をAP通信との会見で口にしたのだ。金正日(キム・ジョンイル)が生前に、「私にどんな改革も望むな」と話したことと比較すると注目すべき変化だ。金正恩の異母兄で事実上の海外亡命生活をする金正男(キム・ジョンナム)は金正日に改革・開放を強調し後継者競争で押し出されたと話したことがある。ところが金正日が死去して1カ月で北朝鮮指導部から改革という言葉を切り出したのだ。
この発言をした楊亨燮(ヤン・ヒョンソプ)最高人民会議常任委員会副委員長が「改革」という単語を使ったかは確認しにくい。北朝鮮は金正日が改革を拒否した後で「経済改善」という単語を使ってきたためだ。「改善」という単語は改革とは意味が違う。北朝鮮で改善という単語は、「われわれ式社会主義」の体制は強化させるものの経済特区に限定する部分的な開放を通した海外投資誘致などを推進するという意味と受け止められる。市場経済制度を相当なレベルで導入する改革を試みた2002年の「7・1措置」さえ公式名称は「経済管理改善」だった。しかし中国を含む他の国々の経済改革をうかがっているという言葉は社会主義国家として改革・開放に乗り出した国々の経験を受け入れる準備をしているものと読み取れる。